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青は藍より出でて藍より青し

みなさんにとって、素晴らしい先生って

どんな先生でしょうか。


教え方が上手だとか、面倒見がいいとか、

とても熱心に教えてくれるとか、

判断基準は、人それぞれかも知れません。


私自身も学習塾で長く教える仕事を

してきました。


数年前までは、常に授業や板書の改善を重ね、

入試問題や定期テストの傾向を徹底的に分析し、

わからない子にはつきっきりで指導し、

自分の知識を余すところなく伝えるよう

努力と研鑽を重ねていました。

学習方法も宿題も徹底管理です。

指導法も講義中心の厳しい管理型でした。


当然、塾の進学率は上がりました。

保護者の評判もすこぶるよかった。


しかし、このやり方で私が作った物は、

紛れもなく「生徒たちの依存体質」でした。


もちろん、全員ではありませんが、

進学した先をドロップアウトしてくる現象が

起きるようになったのです。

「何をしていいのか分からなくなった。」とか、

「大学に意味を見出せなくなった。」とか、

勉強に興味を失いバイトに明け暮れて、

学校に行かなくなった子もいます。


完全に教えすぎ状態で、自ら学ぶ喜びを

封じてしまっていた結果です。

偏差値重視の学歴社会に適応できるよう、

少しでもいい学校に入れることが、

彼らの未来の可能性を広げると信じて、

自立を阻んでいたという皮肉な結果ですね。


教わる人が、自分で努力した結果、

できるようになったという実感を持てるように

足場かけができる先生、それが本当の意味で

いい先生なのだと、今では確信しています。


現代社会は生涯教育の時代です。

長く学び続けるためには、自立した学習者を

育てていくことが必要です。

社会人の学びの場も増えてきましたね。


何かを教える立場にある人は、

私の失敗を教訓に、依存体質を作らない

学びの支援をしてください。


学ぶ人たちが、お互いに切磋琢磨しながら

学習文化を作っていくお手伝いをすると

考えれば、先生もその仲間でいいのかも

知れません。

案外、自分が頂点でいたい先生もいるような

気がしますが、お互いの成長と学ぶ側だった人たちが、

自分を超えていくことを素直に喜べるマインドも

忘れずにいたいですよね。


青は藍より出でて藍より青し(出藍の誉れ)

何かを教える人はこの言葉を

座右の銘にいかがですか。


by manami-823 | 2017-12-16 00:50 | 教える技術

学ぶ人と教える人の架け橋になるブログ


by 真奈美